手に合うキーボードと練習環境の整え方
タイピングの上達には、練習の中身だけでなく、どんな道具をどんな姿勢で使うかも大きく関わります。キーボードが手の大きさに合っていなかったり、机や椅子の高さが体に合っていなかったりすると、指が届きにくくなったり、肩や手首が疲れて練習が続かなくなったりします。このページでは、手の大きさに合うキーボードの選び方と、キーボードまわりの小物、机と椅子の整え方、練習時間の目安を紹介します。
手の大きさに合うキーボードのサイズ
キーボードの大きさを考えるときは、「全体の横幅」と「キーどうしの間隔」を分けて考えるのがポイントです。全体の横幅は、テンキーがあるかどうかで大きく変わります。テンキーのないキーボードは横幅が短く、キーボードとマウスの距離が近くなるので、手の小さい方や机が狭い方でも腕を広げすぎずに済みます。
一方、キーどうしの間隔は、多くのキーボードでほぼそろっています。中には持ち運び用などで間隔を狭くした小型のキーボードもありますが、間隔の狭いキーボードで覚えた指の幅は、標準的なキーボードに戻ったときにずれてしまいます。手が小さい方でも、練習用には標準的な間隔のキーボードを選び、横幅はテンキーの有無で調整するのがおすすめです。指が届きにくいキーがあっても、練習を続けるうちに指を伸ばす動きに慣れていきます。
かな表記ありのキーボードと、なしのキーボード
日本語配列(JIS配列)のキーボードの多くは、キーに英字とかな文字の両方が印字されています。一方で、同じ日本語配列でも、かなの印字を省いて英字と記号だけにしたキーボードもあります。
日本語をローマ字入力で打つ場合、キーのかな文字は使いません。かなが印字されていると、ローマ字を探すときに文字が多くて見つけにくいと感じる方もいます。反対に、ふだん使うパソコンのキーボードにかなが印字されているなら、同じ見た目のほうが違和感なく練習できます。どちらでもタイピングの練習はできるので、見やすさの好みと、ふだんのパソコンとの違いで選んでください。キーボードを見ずに打てるようになれば、印字の違いは気にならなくなります。
キーボードカバーの使い方
キーボードカバーは、キーボードの上にかぶせる薄いシートです。ほこりや飲み物のこぼれからキーボードを守る目的で使われ、キーボードの形に合わせて作られた専用品と、いろいろなキーボードに使える汎用品があります。汎用品は形が合わずにずれたり、キーが押しにくくなったりすることがあるので、できればお使いのキーボードに合うものを選びましょう。
タイピングの練習で気をつけたいのは、カバーをかけると打ち心地が変わり、FとJの突起が指先で分かりにくくなる場合があることです。ホームポジションを指で探す練習をしている間は、突起がはっきり分かるかを確かめてから使ってください。また、キーの印字が見えないカバーで手元を隠し、キーボードを見ずに打つ練習に使う方法もあります。ただし、手元が見えないと不安で練習が進まないうちは無理をせず、画面下のキーボードの表示を手がかりにするとよいでしょう。
机と椅子の高さ、姿勢
タイピングの基本の姿勢は、椅子に深く腰かけて背すじを伸ばし、足の裏を床につけた状態です。キーボードに手を置いたとき、ひじがおおよそ直角に曲がり、前腕が床とほぼ平行になる高さが目安になります。肩に力が入って上がっていたり、手首が大きく反っていたりする場合は、椅子の高さを調整してみてください。
椅子を高くすると足が床に届かなくなる場合は、足元に台(フットレスト)を置いて足の裏を支えます。画面は、目の高さか少し下に来るようにし、体から近すぎない位置に置きます。ノートパソコンで練習する場合は、外付けのキーボードを使って画面を台で高くすると、前かがみの姿勢を防げます。キーボードは体の正面、机の手前寄りに置き、Hのキーのあたりが体の中心に来るようにすると、両手を同じように動かせます。
| 場所 | 目安 | 合わないときの工夫 |
|---|---|---|
| 足 | 足の裏が床につく | 届かなければフットレストや台を置く |
| ひじ | おおよそ直角。前腕が床とほぼ平行 | 椅子の高さを調整する |
| 手首 | 大きく反らさず、まっすぐに近い | キーボードの傾きを変える。リストレストを使う |
| 画面 | 目の高さか少し下 | ノートパソコンは台で高くし、外付けキーボードを使う |
| キーボードの位置 | 体の正面、Hのキーのあたりが体の中心 | 机の手前寄りに置き直す |
リストレスト
リストレストは、キーボードの手前に置いて手首や手のひらを支える台です。キーボードに高さがあると、手首を反らせた状態で打ち続けることになり、疲れの原因になります。リストレストを置くと、手首とキーボードの高さの差が小さくなり、手を休めやすくなります。
使うときは、キーを打っている間ずっと手首を押し付けるのではなく、打つ合間に軽く手を休める場所と考えるのがコツです。手首を固定したまま打つと、指だけを無理に伸ばすことになり、かえって打ちにくくなります。高さはキーボードの手前の高さに近いもの、幅はキーボードの横幅に合うものを選びましょう。素材には、やわらかいクッション状のものや、木などの硬いものがあります。
練習時間の目安
タイピングは、一度に長い時間練習するより、短い時間でも毎日続けるほうが身につきやすい技能です。「ふみふみたいぴんぐ」では、1日10分程度、問題を数問打つくらいから始めることをおすすめしています。集中が切れて打ち間違いが増えてきたら、その日はそこで終わりにしてかまいません。疲れた状態で続けると、間違った指の動きが癖になりやすいからです。
このサイトのランクは、ホームポジションの段だけの問題から始まり、少しずつ使うキーを広げていく作りになっています。毎日少しずつ進めれば、無理なくキーボード全体の配置を覚えられます。進捗は自動で保存されるので、次の日も続きから練習できます。ランクの順番はランクの説明、練習を始めるときの心がまえははじめてのタイピング(初心者向け)で紹介しています。
環境が整ったら
道具と姿勢が整ったら、ホームポジションに指を置くところから始めましょう。指の置き方はホームポジションの覚え方、上達のための考え方は上達のコツにまとめています。キーボードそのものの選び方はタイピング練習に向いたキーボードの選び方もあわせてご覧ください。
補足:ご家族で使う場合
ご家族で1台のパソコンを使う場合は、使う人に合わせて椅子の高さや足元の台を調整してください。体の小さい方は、大人用の机では画面やキーボードが高すぎることがあるので、座面を高くしたうえで足元を支えると姿勢が安定します。練習の進捗はブラウザごとに保存されるため、1つのブラウザを複数の人で使うと記録が混ざります。くわしくは遊び方をご覧ください。